
住まいの機能を削って、本当の「豊かさ」を考える。
都内から鎌倉に引っ越して、我が家から無くなったもの。
マンションの1階にズラリと並ぶ宅配ボックス、
入り口のオートロックと、綺麗なエントランス、
お風呂の自動お湯張り機能、追い炊き機能、呼び鈴機能、
洗面所の三面鏡、玄関の自動ライト、いつでもゴミを出せる集積所など。
便利な機能を削ることで、はじめて見えることがある。
必要だと、思い込んでしまう。
「ゴトン!」
玄関の扉の郵便受けに、郵便物が入った音。
休みの日に家の中にいると、時々ビックリして、面白い。
年賀状が届いた時は、来た!って感じがあって良かった。
何より、とてもシンプル。
芸人時代の超極貧生活を経て、なんとか収入が安定してから、
僕はいままで、宅配ボックスにこだわって住まいを選らんで来ました。
ネットで注文したものを、出来るだけ早く受け取りたいからです。
今は妻が家にいるので、無くなっても、まったく困らないことに気付きました。
習慣というものは、必要ではないものも、
必要だと、思い込んでしまう。
豊かさに「必須」なもの。
「お湯」と「水」の割合を、自分でうまく調節して、
ちょうどいい湯加減にします。
このアナログな感じが、銭湯みたいで、僕は好きです。
湯船のお湯は、風呂に入る時に張ればいいし、
妻に子供を連れて来てもらうときは、声を使って呼べばいい。
便利な機能は、ありがたい。
でも、豊かな生活を送るために「必須」なものかどうかは、
よく考えないと、見えてこない。
一番最初に、ゴミを出す人。
その曜日が来るまで、ゴミが出せないので、
なるべくゴミを出さないようにする気持ちが、更に、強まりました。
生ゴミを肥料に変えることも、そろそろ本気で進めたい。
早朝、我が家のエリア内で、一番最初にゴミを出す人。
それが、僕です。
なんだか、それだけで、とても気持ちがいい。
本当の「豊かさ」を考える。
今回の引っ越しで、家の機能を思いっきり削って、
家賃を3分の2に削減しました。
浮いた残りの3分の1は、
家族と出掛けたり、美味しいものを食べたり、
ピッタリの家具を作ったり、お気に入りの道具を洗練したり、
暮らし方、生き方に「こだわる」ために、使います。
家族が「いい気分」で、暮らすために。