思い出をとりもどせ!故障したLinkStationからのデータ救出
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あっという間の夏休み、有江慶彰です。
7月の中旬、約1ヶ月前のことになりますが、妻との思い出や双子の育児記録の写真を保存していたネットワークストレージサーバーのLinkStation(LS-WSX1.0TL/R1)が、突然故障。大切なデータが全て見えなくなっていまいました。
原因は、熱か、ホコリか、それとも、双子怪獣か…
もくじ
修理を依頼すると、全データ消去!
というわけで、故障に気付いてからすぐに、Baffaloのサポートセンターに電話。
教えてもらったことを色々試してみましたが、結局、「修理センターに送るしかない」という結論をいただく。
さっそく梱包を済ませて、いざ、「修理依頼票」をブラウザから印刷しようと思って、注意事項をよく読んでみると、
えーーーーーー!!
ひどくないですか?
個人的には、大切なデータが消えてしまうなら、修理する意味がない。
というわけで、修理センターに送るのは中止して、データ復旧サービスについて調査。
しかし、その費用は、なんと数万円〜数十万円…
高っ!
オペ、開始
で、
約1ヶ月放置していたわけですが、これはもう、
夏休みの間に、自分でやるしかないでしょ。
そう決意した私は、おもむろに、オペを開始。
(この先、参考にされる方は自己責任でお願いします)
オイシックスのエアーキャップで包み込んだ、美味しそうなLinkStation。
せっかく梱包したのに、また開けます。
こやつが「LinkStation(LS-WSX1.0TL/R1)」です。
ちっさいけど、RAID対応のNAS(500GB)。
HDDが2台同時に壊れちゃRAIDの意味がありませんが…
さて、
どこから開けたらよいのやら…
背面や底を見ても、ネジもなにもない。
つるっつる。
えいっ
えいっ
ぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐり
クパァ
ぐりぐりぐりぐりやったので、ギザギザになってしまいましたが、
外側にはもう用はない。
目的は「中身」
家族との思い出。
オープン。
簡単に持ち上がる。
出ました。
ここまでの間にネジなどの留め具は一切なし。
両サイドの金具もパタリと簡単に外れます。
HDDは矢印の方向にスライド。
裏面にもHDDがもう一個。同じようにスライド。
無事に取り出せました。
PCとHDDの接続といえばコレ!GREEN HOUSE SATA/IDE-USB2.0変換アダプタですよね。
お助けマシーンは、クローゼットで眠っていた黒光りの「FMV-BIBLO LOOX T70G」
CDドライブも内蔵、ここぞ出番、という感じ。
こういう時は、便利なフリーソフトが充実しているWindowsが頼りになる。
夏休みのこんなにいい天気の日に、PC2台ならべて格闘することになるとは。
トホホ…
しかし、今回のプロジェクトは、
「家族との大切な思い出をとりもどす」という大事なミッション。
父親として、最後までやり遂げねば!
Macでググって、Winで試す。の繰り返し
さて、私がお世話になったページを紹介しつつ、以下、試した内容を時系列にまとめておきます。同じような状況で困られている方の参考になれば幸いです。
最初にお世話になったブログ。書いてある通りに進めてみると、
Ext2Fsdの「Change Drive Letter」で「Add」を押した後「UUID is 0」と警告される。
OKを押すと、ドライブは割り当てられた。
しかし、エクスプローラーで開こうとすると「今すぐフォーマットしますか?」と出る。
よく見ると、Ext2Fsd の Flie system のところに「RAW」と表示されている。
これは重傷だ…
2. NAS をExt2Fsdで復旧しようとしたがデバイスが「RAW」と表示され・・・
次にお世話になったブログ。記事のタイトルそのまんまの状況。
しかし、我が家のLOOX T70Gではスペックが低くて、
「VMware Player」をインストールしようとすると、
「必要な機能がこの CPU には装備されていません」と出た。
苦しい闘いになってきた…
やはり、これしかないかと、近所のコンビニに走りCD-Rを購入。
KNOPPIX 6.7 のCDを作成してLOOXから無事に起動。念のためUSB版も作成。
しかし、KNOPPIXのファイルマネージャーに、HDD変換アダプタのUSBが認識されず。
折れるな、俺の心…
4. 《無料で復旧》HDDが認識しない、RAWと認識されるのを直す方法!
次はこちらを参考に、フリーウェアのTestDiskを試す。
「7.スキャンが終り、緑色でHDD内容の文字が表示されていれば問題ありません。」
のところで、緑色でHDD内容の文字が表示されない。
Deep Search(465GBで約3時間かかる)もやってみたが、結果は同じ。
しかし、ここは粘り強く、もう一度Deep Search!
(何度もやってみた方が良いとページの下の方に書いてあった)
適当なタイミングでQUITしてみたら、なんと緑色の表示が出た!運がいい。
ページの内容通りにそのまま続行して完了。
この後、3で作ったKNOPPIXで、もう一度、ファイルマネージャーを覗いてみると、HDD変換アダプタのUSBを認識しました!!
思い出のファイルが詰まったフォルダが全て表示されています。
やったーーーーーー!!
さて、早速、外付けHDDに大切なデータを救出しよう!
と、喜んだのも束の間、外付けHDDにファイルが書き込めない…
で、Macに外付けHDDを接続して「情報を見る」の一番下に表示される「共有とアクセス権」で、evryone の権限を「読み出しのみ」から「読み/書き」に変更。
LOOXのKNOPPIXに外付けHDDを再度接続してみるが、やはり書き込めない。
再度Macに外付けHDDを接続、「情報を見る」でファイルフォーマット調べると「Mac OS拡張(ジャーナリング)」だ。Macのディスクユーティリティで、「MS-DOS(FAT)」を選択して、KNOPPIXからでも書き込めるFAT32でフォーマット。
もう一度KNOPPIXに接続すると、今度は書き込めた!!
というわけで、なんとか無事に、大切な思い出の写真を救出することが出来ました。
大切な写真
午前10時
「今日の空を撮っておいて」
と、妻が言うので、窓から撮った曇り空。
前日、限界まで頑張った妻。
双子誕生。
写真を見ると、その時の感動が鮮明に蘇る。
これからも写真を大事にしよう。
まとめ
・RAIDを組んだNASでもHDDが2台同時に故障すると意味がない。そして、修理の依頼をすると全データを消去されてしまう。さらに、データ復旧サービスは高額。ゆえに、自分でやるしかない。
諦めない粘り強さと、日頃からのバックアップが、大事ですね。