『わたしメッセージ』で、親と子の心地よい関係づくり。
『○○しなさい!』
小さい頃、親からよく言われた覚えがあるし、
親になってからは、ついつい口に出てしまうフレーズ。
この一方的な言い方が、どうも、心地がよくなくて、
ずっとよい方法を探していたのです。
もくじ
自分が嫌になる
子どもの欲求や価値観に、寄り添ってあげたいという気持ちは山々だけど、
『子供のために、親として、しっかりしなければ』という思いが強いと、
ついつい、強い言葉が口走ってしまいます。
言ってしまった後は、そんな自分が嫌になり、
結局、双方にとって、よいことがない。
お決まりの12の型
図書館で借りた本『親業』によると、
親が子供に言うことは、大体、以下の12通りに当てはまるそうです。
どれかに当てはまれば、正常な親。
確かに、当てはまることばかり。
『ちゃんときれいに片付けなさい』(命令)
『ちゃんと磨かないと虫歯になるよ』(注意)
『こんなことは、するもんじゃない』(説教)
『こうした方がいいよ』(忠告)
『子供はみんな仲良くするんだよ』(講義)
『よくわかってないね』(批判)
『おまえはできる能力を持っている』(称賛)
『まだ○才だから、しょうがないね』(ばかにする)
『○○だから、泣いてるんでしょ』(分析)
『はい、もう大丈夫』(激励)
『なんでそんなに泣くの?』(質問)
『これはもう忘れなさい』(中止)
結論から言うと、もっとよい言い方が、他にあります。
え?これ以上何があるの?
と、思いますよね。
とてもシンプルな方法
上記の、いろんなフレーズに、一貫していることがあります。
主語がすべて『あなた』(子供)なのです。
あなたは○○しなさい。
あなたは○○したほうがいい。
あなたは○○するべきだ。
すなわち、『わたし』(親)のメッセージが明確ではない。
親からのメッセージを、ちゃんと伝える方法があります。
やり方は、とてもシンプルで、
主語を『わたし』にして、言い換えればいいのです。
昨晩の出来事
昨晩、高いところに飾ってあるインテリア用のアンティークな動物のオモチャを、双子たちが指をさして、
『んっ!んっ!』(さわりたい)
いつもは、
『ちゃんと「だいじ、だいじ」にしてね。はい、どうぞ』
と、しっかりと伝えたつもりで、
その後、落っことされたり、投げつけられたりして、
『大事にしろって言ったじゃん、もう貸さない!』
というパターンなのですが、
昨晩は、さっそく主語を『わたし』にしてみた。
わたしメッセージ
『パパは、このオモチャをすごく大事にしてるんだよ』
『ママと一緒に見つけた大事なオモチャなんだ』
『だから、少しだけ触ったら、すぐに返して欲しい。いいかな?』
すると、2人とも、優しい手つきで、ちょとだけ触って、
満足して、すぐに返してくれた。
伝え方
子供の気持ちに寄り添ったり、尊重することは、とても大事だ。
それは、よく分かっている。
むずかしくて、忘れがちなのは、その『伝え方』だ。
『あなたメッセージ』を『わたしメッセージ』に変換するだけで、
こんなに心地のよいコミュニケーションがとれるのかと、
昨晩は、少しビックリした。
これは、子供相手だけではなく、大人同士でも、活用できそうだ。
しばらくこの『わたしメッセージ』を続けてみよう。