目には見えない『道具の魅力』に気付いた日。
毎日、休まず走って、今朝で243日目。
ランニングの日数をカウントするのに、
何か良いものはないかと、ずっと探していて、
先日、部屋を片付けていたら、
久しぶりにコイツと再会したのです。
数を数えるだけが目的の、ジャンクな機械。
じいちゃんの形見?
もともと、どんなところに取り付けられて、
どうやって使われていたのかは、わからないんだけど、
数を数えることが目的だということだけは、わかる。
じいちゃんの形見の一つなんだとか、
聞いたような、聞いていないような。
小さい頃、兄に貸してもらって、
ガチャガチャと遊んでいた遠い記憶が、
ぼんやりと蘇る。
兄が実家を出る時に、譲り受けて、
今は、僕の手もとにある。
本来の目的
よく見ると、僕が大好きな『いい感じに朽ちたもの』なので、
我が家の『あじ庭』のインテリアにしようと思ったんだけど、
やっぱり、本来の目的として使われたほうが、
道具も嬉しいんじゃないかと考え直して、
日々のランニングのカウンターとして、
使ってみることにしたのです。
洗面所に作った古材の棚とも、相性がいいし。
目には見えない『魅力』
右のレバーをカチャリとやると、1増える。
左の丸いのをガチャガチャ回すと、
すべての数字が回り、0にリセットできる。
基本の機能はコレだけなのですが、
ワクワクする『裏技』があって、
左の丸いのをゆっくり逆回しにすると、
あるところで、小さく『カチリ』と鳴る。
そこからまた普通に回すと、あら不思議、
10の桁や、100の桁だけを、回すことができるのだ。
小さい頃、この裏技が大好きで、よく遊んでいたのを思い出した。
無骨な鉄の『重量感』もいいし、何よりこのレバーの
『カチャリ感』が、気持ちいいのだ。
iPodの『カリカリ音』に、
ジョブズがこだわったのも、よくわかる。
iPhoneアプリやWebサービスも、
確かに便利で手放せないんだけど、
実物の道具に隠された目には見えない魅力、
触った時の感触や、背景にある物語りについて、
もう少し、意識を向けてみようと思う。