自分の手で「欠けた陶器」を補修する。〜その1. つくろい編〜

「わっ!」

 キッチンから、妻の短い悲鳴が聞こえました。

 買ってきたばかりのお茶碗を、床に落としてしまったのです。

 梱包を開封してみると、残念ながら、やっぱり、欠けていました。


もくじ

誰でもできる陶器の補修法「金継ぎ」とは

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 「金継ぎ一年生金継ぎ一年生」という本を読みました。

「金継ぎ」とは、割れたり欠けたりした陶磁器を漆(うるし)で接着して、継ぎ目に金や銀などの粉をまいて装飾する、日本独自の補修法です。

「欠け」や「ひび」は、陶器としてはマイナスの部分。

 そのマイナスを、「装飾」という「プラス」に変換してしまう精神が、いいなぁと思って、早速、挑戦してみることにしました。

 本来は腕を磨いた職人に依頼するような技ですが、この書籍「金継ぎ一年生」は、現代人が誰でもできる「使える金継ぎ」がコンセプト。

「欠けた陶器」を補修するのに必要な道具

 道具は、100円ショップや、ホームセンターなどで手に入る道具を積極的に使います。

「欠けた陶器」を補修するのに必要な道具

 先週末、さっそく道具を揃えました。

 左から、筆、瞬間接着剤、うるし、エポキシ造形パテ、耐水紙やすり#1500。

 後から気付いたのですが、購入した「うるし」は、陶器には使えないものでした。

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 高橋みどりさん著書「うちの器」で紹介されていた「ふぐ印の新うるし」をネットで注文して、現在、到着待ち。

実際に「欠けた陶器」を補修してみる

陶器の断片を接着剤でくっつける

陶器の断片を接着剤でくっつける

 まずは、瞬間接着剤で、破片をくっつけます。

陶器の断片を接着剤でくっつける

 ぴとっ。

隙間をパテで埋める

 続いて、隙間を、パテで埋めていきます。

TAMIYAのエポキシ造形パテ

 TAMIYAのエポキシ造形パテ。

 箱の中には、2枚のガムみたいな板が入っています。

箱の中には、2枚のガムみたいな板が

 使う分だけ、はさみでカット。

 2つを混ぜてコネコネすると、硬化がはじまります。

 かたくなるまでは、約12時間かかるので、ゆっくり作業できます。

隙間をパテで埋める

 ひとまず、こんな感じなりました。

パテを綺麗にのばす

パテを綺麗にのばす

 指に水を付けると、パテが指にくっつかず、綺麗にのびます。

 これで、パテが硬くなるまで、しばらくおきます。

 パテが硬くなった後は、カッターではみ出たパテを削り、紙やすりで表面をツルツルに仕上げ、いよいよ、うるし塗り。

「ふぐ印の新うるし」が届いたら、また続行して記事を書きます。

 完成が、楽しみ。

磨き、塗り、仕上げ

 この後、パテで埋めたところを紙やすりで磨いて、ふぐ印の新うるしを塗り、金粉で仕上げます。この続きは「自分の手で「欠けた陶器」を補修する。〜その2. 塗り編〜」の記事で。

参考資料:

2012-11-12 | Posted in 金継ぎComments Closed 

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