幸せな働き方を考える(その16:私たちの切り札)

幸せな働き方を考える(その16:私たちの切り札)
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中学校の放課後にポーカーをやっていて先生にこっぴどく怒られた、有江慶彰です。

さて、今回は、幸せな働き方を考えるシリーズ、第16回目。

「時代が改善したいコト」に対して、私たちが貢献できることは何か?を考えます。


もくじ

前回のあらすじ

前回は、「お金になること」の中の「時代の流れにのっていること」とは「時代が改善したいコトに貢献すること」である。よって、以下のことを満たすことである。と定義しました。

  • 自分が決めてやれること
  • 自然のままの自分でいられること
  • 「やる気」が湧いてくること
  • ストレスがたまらないこと
  • 繋がりが表面的ではないこと

さて、どうしたら、上記のことを満たせるでしょうか?

結論をズバリ!

では、早速ですが、自分の考えを結論からズバリと言ってしまいます。

自分の結論はコレです!

ジャーン!

結論をズバリ!の図

これは、私たち=日本人の「人のつながり」をあらわした図です。

左側が今まで(過去)、右側がこれから(未来)です。

タテがヨコに、一方向が双方向に、ツリー型がサークル型になります。

今まで(過去)のつながり方

今まで(過去)のつながり方

さて、皆さんの仕事場の人のつながり方をよく思い出してみてください。

図のABCを、以下のように考えてみます。

A=上司
B=自分
C=同僚

Aから流れてきた仕事を、嫌々こなしている部分はないでしょうか。逆に自分が上司の場合は、部下に対して一方的に仕事をふっている部分はないでしょうか。そして、BとCの間は「自分には直接関係ないから、いっか!」的な「他人事」になってしまっている傾向はないでしょうか。

もっと大きな枠の「組織」として考えても同じです。

A=経営幹部
B=自分の部署
C=他の部署

タテ、一方向、ツリー型のつながりです。

もちろん、このようなつながり方にも当然メリットはあると思います。しかし、それが有効だったのは今まで。現代のキーワードは「個のつながり」です。個がフラットに世界規模のネットワークにつながる現代においては、まず、このつながり方を見直す必要があるのではないかと強く感じます。

ここで、先週の記事で整理した、私たち=日本人の「持ち札」をみてみましょう。

  1. 和菓子などの細かい職人技
  2. 細やかな気配り、おもてなし
  3. 色々なものを受け入れる受容力、調和性
  4. ありのままの自然であることを美とする精神、侘び寂び
  5. 変化に対する柔軟な対応
  6. 協調性
  7. 思い切りが良いことを美徳とする
  8. 淡泊に忘れることを美徳とする
  9. 内を大事にする(家の中で靴を脱ぐ)
  10. 内の人を信頼する(障子で仕切る → ほとんど隔たりがない)

私たち日本人は、上記の「3. 受容力、調和性」と「5. 柔軟な対応」と「6. 協調性」を使って、自分の本当の気持ちを抑えつつ、辛抱しながらも、与えられた仕事をひたすらこなすのが得意そうです。偉い人たちの周りにいるのは、たいてい「イエスマン」です。

そして、「9. 内を大事にする」によって、自分の所属する枠内はとても大事にする一方、枠の外に対しては「他人事」になってしまう傾向がありそうです。

これから(未来)のつながり方

これから(未来)のつながり方

例えば、図のABCを、以下のように考えてみます。

A=経営幹部
B=開発部
C=営業部

それぞれの丸の中にも、さらに以下のABCが入っています。

A=上司
B=社員1
C=社員2

それぞれがフラットにつながり、お互いの幸せが「かさなるところ」を意識して仕事を進めることができれば、全員が幸せに仕事を進めることができます。

そして、3つの丸が「かさなるところ」に、その企業の「理念」があれば、社員満足度も高く、お互いの強みを活かし合える強固なチームワークを持つ企業になれるはずです。

簡単なことではないと思いますが、時代はココを求めていると感じます。

例えば、図のABCを、以下のように考えてみると、どうでしょう。

A=WEBサービス
B=自分
C=他人

現在、注目度の高いソーシャルネットワークサービスやゲーミフィケーションなどは、左側の図のような一方向の情報発信ではなく、右側の図のようなつながりができています。Amazonについているレビュー機能はどうでしょうか。Amazonからの一方的な商品の情報発信だけではなく、その商品に対する他の人の想いが、商品を購入する際の自分の意志決定とつながっています。

ヨコ、双方向、サークル型のつながりです。

ここで、「時代が改善したいコト」に貢献するために、満たさなければならないことを、もう一度見てみましょう。

  1. 自分が決めてやれること
  2. 自然のままの自分でいられること
  3. 「やる気」が湧いてくること
  4. ストレスがたまらないこと
  5. 繋がりが表面的ではないこと

自分が特に注目するのは「5. 表面的な繋がり」です。1〜4についても、実はこの「表面的な繋がり」こそが、他の全てに影響していると考えられないでしょうか。

人が「表面的な繋がり」になっているからこそ、「1. 自分で決められず誰かが決めたことをこなす」し、「2. 自然のままの自分でいられない」し、「3. 「やる気」も湧いてこない」し、「4. ストレスがたまる」のです。

それぞれの人が、幸せに働くための自分のテーマを明確に持ち、フラットなつながりでお互いを活かし合っていれば、1〜4も解決できるはずです。

私たち=日本人の「持ち札」をもう一度みてみましょう。

  1. 和菓子などの細かい職人技
  2. 細やかな気配り、おもてなし
  3. 色々なものを受け入れる受容力、調和性
  4. ありのままの自然であることを美とする精神、侘び寂び
  5. 変化に対する柔軟な対応
  6. 協調性
  7. 思い切りが良いことを美徳とする
  8. 淡泊に忘れることを美徳とする
  9. 内を大事にする(家の中で靴を脱ぐ)
  10. 内の人を信頼する(障子で仕切る → ほとんど隔たりがない)

「2. 気配り、おもてなし」を枠にとらわれず「個のつながり」に向ければ、お互いの幸せを尊重できるはずですし、「3. 受容力、調和性」「6. 協調性」も、「個のつながり」に注ぐことができれば、世界に誇るチームワークを作ることができるはずです。

上記のことを実現するには、いままで私たちがおさえてきた自分の気持ちを「幸せに働くためのテーマ」として明確に持ち、各個人が自立することが必要です。

そして、「7. 思い切りが良いことを美徳とする」「8. 淡泊に忘れることを美徳とする」を使って、いままでのつながり方を、思い切ってフラットなつながりに変えることです。つながり方が変わったとしても、私たちは「5. 柔軟な対応」を使って、対応できるはずです。

以上のように、人のつながり方を変えることができれば、現代の日本人が忘れかけている「4. ありのままの自然であることを美とする精神、侘び寂び」の世界を、もう一度取り戻すことができるのではないでしょうか。

人のつながり方

というわけで、世の中の人のつながり方を、左の図から右の図のように変えるような働きをすることが、「時代の流れにのっていること」である、という結論に達します。

何より、人のつながりを変えることは、幸せな働き方にも直結することなので、一石二鳥です!

よって、私たちが考えるべきことは、「日本人の持ち札」+「自分の持ち札」の中から、上記のことを実現できる「切り札」を出していくことです。

まとめ

・「時代が改善したいコト」の改善策は、各個人の幸せが「かさなるところ」にある。

個の幸せをかさねるためには、各個人が「幸せに働くためのテーマ」を明確に持ち、それをお互いが発信&受信する必要があると思います。その活動の一環として、このブログを進めていきたいと思います。

明日は、幸せな働き方を考えるシリーズ第1回からの記事を振り返って、ここで一旦、「総括」したいと思います!

2012-06-05 | Posted in 生き方Comments Closed 

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