親と子の対立を解く『勝負なし』法

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 親の意見をゴリ押しするのが一つ目の方法。

 子の意見にすべて譲るのが二つ目の方法。

 双方の要求をしっかりと話し合い、

 親も子も納得する最善な方法を見つけるのが

 三つ目の『勝負なし』法だ。

 どちらかが勝つのではなく、両者が勝つ。

 このブログのテーマでもあり、

 僕の生き方のテーマでもある。


もくじ

改める

 長男は、僕の万年筆に大変興味がある。

 僕がリビングで何かを書いていると、

 貸せ貸せと騒ぎ立て、手を出してくる。

 正直なところ、作業の邪魔だし、

 キャップを取ると、ペン先が鋭く尖っているので、

 『これは、危ないから、ダメ!』

 と言って、今までは絶対に貸さなかったんだけど、

 『親業』を読んで、やり方を改めた。

実践

『ハジくん、この万年筆に触りたいんだね』

 まだ上手く話せないので、気持ちを代弁してやると、

 ふんふんと目を輝かせる。

『パパは、今、これを使って、大事なお仕事をしてるんだ』

『だから、少し触ったら、またすぐに返してもらう、っていうので、どうかな?』

『ンーーー、アイッチ』

 どこまで理解できているのかは分からないけど、

 一応、相談みたいなことをして、万年筆を手渡す。

 長男はにっこり笑って、大事そうに受け取ると、

 ちょっとだけ撫でて、すぐに返してくれた。

失敗

 このやり方で、一度だけ失敗したことがある。

 渡した途端に、キャップを外されてしまい、

 鋭い先っぽが、露出してしまったのだ。

 さすがにその時は、すぐに奪い取った。

 危ないので、僕もひるんだけど、

 息子を信じて、このやり方を、止めなかった。

『このキャップを外すと、すごく危ないんだよ』

『体に刺さったら、イタイイタイになる』

『だから、絶対に、このキャップを開けないで欲しい』

『パパは、ハジくんがイタイイタイってなるのが、嫌なんだ』

『貸してあげるから、少し触ったら、すぐに返してもらう、っていうので、いいかな?』

『ンーーー、アイッチ』

 正直な気持ちを付け加えるようにして、

 渡した後は、近くで、しっかり見張っておくことにした。

 何度か繰り返しているうちに、

 少し触ったら、すぐに返すことを覚えて、

 騒ぎたてることも、なくなった。

大人も子供も、同じ

 人間は、他人から強制されたことより、

 自分が決定に参加したことのほうを

 実行する気持ちになる。

 大人も子供も、同じなんだ。

 この『勝負なし』法は、理解は簡単だけど、

 使いこなすには練習が必要だ。

 息子たちは、まだ上手く話せないし、

 相談するのはむずかしい部分もあるけど、

 息子たちを信じて、これからも、続けてみようと思う。

2013-05-24 | Posted in 子育てComments Closed 

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